それをやったらおしまいだ、ということがある。
それが行われているようだ。
そして、そんなことの責任を取るべき人たちが、信じられない言動を繰り返している。
「信じられない言動」とは、つまりドラマなどで描かれる「イヤな上司」「嫌われる上司」を地でいっているのだ。
大ヒットした「半沢直樹」の支店長や、最近では「陸王」の部長など、嫌な上司の典型だ。
あれは演出だし、デフォルメされた「役」でしかない・・と思っていた。
が、それが生で、堂々と行われている。
ちなみに、嫌われる上司にもいろいろあるが、今回の場合は「責任を部下に押し付けて逃がれようとする」上司だ。
これはまんざら僕だけの意見ではあるまい。
もっとも、あの人たちは嫌われることなど別にどうも思っていないのだろう。
それはそれでいい。
上司は嫌われてナンボ、という考え方もある。
しかし、あの人たちは嫌われているだけではなくて、国をボロボロにしているのだ。
僕は生まれ育った日本が好きだし、日本人であることを誇りにも思っている。
僕は日本を愛している。
だから、あの人たちが、愛する日本でああいう地位にいることを、大変恥ずかしく、残念に思う。
頼むから、これ以上日本をメチャクチャにしないでほしい。
嘘つきは退いてほしい。
何しろ、一人は「アンダーコントロール」と言った人だ。
笑うしかない。
「アンダーコントロール」って、どういう意味だっけ?
そうだ、その背後にはもう一人「ナチスの手口に学べ」と言った人がいる。
呆れるしかない。
「ナチスの手口」って、何だっけ?
ナチスは嘘をついて国民を騙し、世界を大混乱に陥れた。
プロセスは「違法」ではなかったのかも知れないが、意図と結果は「悪」だった。
あのナチスに学べばいいなどと言うのは、僕にはおよそ信じがたい。
個人には思想信条の自由があるが、あれは政治家として、憲法改正の文脈で言っているのだから看過できない。
口を滑らせた、では済まない。
いつものように「誤解を招いたとしたら」と言うかも知れない。
しかしナチスを引き合いに出しておいて、誤解も何もないのだ。
ナチスをそういう文脈で出すこと自体が、すでに体の芯まで毒されていることを物語っている。
それは誤解では決してない。
あの人は、日本のヒットラーとして歴史に残りたいのだろうか。
もちろん正しいことではないが、賄賂なら、動機としては理解できる。
私利私欲は人間の性だから。
しかし今回は、お友達に便宜供与して、賄賂をもらっているわけではないようだ。
つまり、動機はもっと複雑で、深刻だ。
主権者である国民を騙して、自分の都合のいいように国を変えてしまおうとしている。
金銭目的ではないだけに、スケールが大きすぎて捜査当局も簡単に立件できない。
あり得ない、想定していないので、法も整備されていない。
繰り返し言っておくが、あの人たちはナチスに学んでいるのだ。
そして、国としてやってはならないことを、さも個人がやったかのように軽んじてみせる。
国権の最高機関が騙されたのに、まるで他人事だ。
国を愛する気持ちなど、微塵も感じられない。
それで「国を守る」など、どの口が言うのだろう。
「日本を取り戻す」?
その前の「俺の手に」という語を削除しては、あかんでしょ。
行政府の責任は自分にある、と言った人。
二度とこういうことが起きないようにする、と言った人。
本気ですか。
あなたたちが直接指示したとかしないとか、そういうことは、この際どうでもいいのです。
あなたたちがその地位に留まっている、それ自体がこういうことを生んでいるのです。
あなたたちが退くことが、二度とこういうことが起きない唯一の方法です。
あなたたちが何か言えば言うほど、第二、第三のこういうことが繰り返されるのです。
わかるでしょう、そのくらい。
言った以上、実行してください。
やると言ってやらない、やらないと言ってやるのがあなたたちです。
嘘つきですから。
恥ずかしいですから。
迷惑ですから。
リーダーとして最低、最悪です。
日本でナチスをしないでほしいのです。
それは悪夢です。
早く覚めてほしいです。
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※本記事はエイプリルフールにちなんだ作品・・かな。